いなり寿司
いなり寿司
みんな大好きな、いなり寿司。でも味の好みが十人十色、作っても思ったとおりの味にならない不思議な食べもの。
いなり寿司レシピ
いなり寿司は地域によって味や形、食べられ方も様々。
たとえば、東京のいなり寿司は四角形で、油揚げの味が濃い。
大阪や福岡は揚げの色が薄く、酢飯の味が強い上、
うどんやラーメンと一緒に食べることが多いようです。
誰もが美味しいいなり寿司を作るには。
この“美味しいいなり”のヒントは、100年前の作り方にあります。
明治のいなりは「しょっぱい」+「あまい」=?
現代の味つけに比べ、酢飯の塩は2~3倍、油揚げの砂糖は20倍という、かなり濃い味つけが特徴です。
ところが実際に食べてみると、意外にも美味しいのです。
この酢飯と油揚げを別々に食べると、
酢飯は「しょっぱい!」、油揚げは「甘い」という答え。
ところがいなり寿司にして両方一緒に食べると、絶妙なバランスが生まれました。
その理由は、
複数の味(甘みと酸味、塩味と酸味など)が、お互いのもち味をやわらげ、バランスのいい味になる「味の抑制効果」です。
油揚げ(砂糖の甘味、しょうゆの塩味)に、
酢飯(酢の酸味、塩の塩味、砂糖の甘味)が加わっても、
「酸味vs.甘味」「酸味vs.塩味」の抑制効果で、
甘味だけが強くなり、甘すぎたり、ボヤッとした味になりがちです。
一方、明治のいなりは、油揚げ(砂糖の甘味、しょうゆの塩味)に、
酢飯(塩の塩味、酢の酸味)が加わったときに、
「甘味」「酸味」「塩味」がほどよいバランスになっていたのです。
今までのいなり寿司を皆が美味しいいなり寿司にするには、酢飯に砂糖を入れないことです!
いなり寿司の具
同じ明治のいなり寿司でも、「酸味が強い」「しょっぱい」という不満も出ます。
その理由は、作ってから食べるまでの時間にあります。
高評価のものは作ってから30分後に、低評価のものは4時間後に食したのです。
つまり、いなり寿司は、時間で味が変わるのです。
作ってから4時間経過したいなり寿司を「油揚げ」と「酢飯」に分けて調べると、
次のような現象が起きていました。
•油揚げの酸味が増えた一方、酢飯の酸味が減った
酢飯の酢が揮発し、油揚げに移ったためと考えられます。
•酢飯の塩味が増えた一方、油揚げの塩味が減った
油揚げのしょうゆが酢飯に移ったことや、酢飯の酸味が減ったぶんだけ塩味を
強く感じるようになったことが、理由と考えられます。
では、時間がたってもおいしく食べられるように、
プロは油揚げの味を濃くすることで、酸味が加わっても味が大きく変わらないように工夫していました。
大量の砂糖を使う上に、一晩置いて、もう1度煮ることでさらに甘味を増していたのです。
味が濃いのが苦手な人や、2回煮るのが面倒な人は、酢飯の塩を少なめに。
作ったばかりの時は今ひとつでも、4時間後に食べる時にはちょうどいいバランスの
いなり寿司を作ることができます。
いなり寿司の作り方(12個分)
■材料
油揚げ…6枚
※4枚で100円程度の、薄いものがおすすめです。
砂糖…大さじ5
しょうゆ…大さじ3
水…300ミリリットル
酢飯
お米…2合
お酢(米酢)…75ミリリットル
塩…4グラム
■作り方
1.油揚げは3分油抜きをする。
※しゃもじで押すように。ザルを沈めるようにすると楽にできる。
2.油揚げの水気をきり、半分に切る。
3.鍋に、水、砂糖、しょうゆを入れて煮立たせ、油揚げを入れ、落しぶたをして水分がなくなるまで中強火で煮る。
※焦げないように注意してください。
4.ご飯が炊けたらすぐにボウルにご飯を入れて、合わせ酢を入れ混ぜ合わせる。
5.[3]の油揚げにご飯をつめる。
※4時間後においしくなるいなり寿司のレシピです。
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